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伊藤恵がベート―ヴェン中心に据えた「春を運ぶコンサート」シリーズは2020年、2021年、新型コロナウィルスの影響で中止となり、今回で再開となった。(紀尾井ホール)
プログラムはベートーヴェン、ソナタ、第28番、Op.101、第31番、Op.110、シューベルト、12のドイツ舞曲、D.790、シューマン、間奏曲集、Op.4。
シューベルト、シューマンを中心にしたコンサートシリーズを開いてきた伊藤も、さすがにベートーヴェンは避けて通れない。新型コロナウィルスの影響での中止は痛かったにせよ、後期の2曲のソナタ、シューベルト、シューマンによるプログラムに、伊藤の円熟した味わいが感じられた。
シューマンでは歌心、色彩感に深みが増し、ロマン主義の神髄が聴きとれた。シューベルトも舞曲の性格付け、深い歌心が見事だった。ベートーヴェンでは円熟した深みのある音楽が聴き手にじっくり伝わってきた。
アンコール、シューベルト、楽興の時、D.780-3、ベートーヴェン、エリーゼのために、WoO.59。じっくり聴かせるピアニストに成長した伊藤の姿を味わえた。
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山下 亨 (土曜日, 30 4月 2022)
伊藤恵さんには我が国では彼女しか弾かないクララ・シューマンのピアノ協奏曲をDVD録音して欲しい、数年前に芸大奏楽堂で生を聴き感激しました。