鈴木優人 バッハ・コレギウム・ジャパン ヘンデル リナルド

 最近の活躍ぶりが注目の的となっている鈴木優人、バッハ・コレギウム・ジャパンによるバロック・オペラシリーズ。今回はヘンデル「リナルド」を取り上げた。(3日 東京オペラシティ コンサートホール)

 当初予定されていた外国人ソリストたちが新型コロナウィルスのため、来日不能となり、日本人ソリストたちによる上演となったものの、それぞれが素晴らしい歌唱・演技を見せ、素晴らしい内容の上演となった。

 リナルドが藤木大地、ゴッフレードが久保法之、エウスタツィオが青木洋也。日本を代表するカウンターテノールがここぞとばかりに素晴らしい歌唱・演技を繰り広げた。日本の古楽演奏には欠かせない存在になったことを裏付けるものとなった。アルミレーナの森麻季がこれに輪をかけ、歌唱・演技がもっとも光った。アルミーダの中江早希、アルガンテの大西宇宙の歌唱・演技も見事。波多野睦美、谷口洋介、松井亜希、澤江衣恵も光った。

 鈴木優人の卓越した統率力・指揮・チェンバロが全体を盛り上げ、引き立てて行った。十字軍をテーマとしながらも、ドイツからイギリス国王となったジョージ1世をリナルドに見立て、新しいイギリス国王としての期待を込めたという観測も頷けよう。

 鈴木優人は最近、ブリテン「カーリューリヴァー」上演を行ったり、メシアンなどの現代ものにも取り組んでいることを踏まえ、二期会などのオペラ公演の指揮台に立つ日が来ることを切望する。