バッハ・コレギウム・ジャパン 第136回 定期演奏会

 バッハ・コレギウム・ジャパン、第136回定期演奏会は教会カンタータシリーズ、「祈りの音楽」と題してモテット中心のブログラム構成であった。(16日 東京オペラシティコンサートホール)

 まず、鈴木優人のオルガンによるバッハ、ファンタジア、BWV562-1、「われら悩みの極にありて」BWV641で始まった。オルガニストとしても成長著しい進境をみせた。ペルゴレージ「スターバト・マーテル」に基づく詩編第51篇「いと高き主よ、わが罪を消したまえ」は、ダヴィデが家臣ウリヤの妻、バト・シェバを寝取り、ウリヤを戦死させ、自分の妻としたことに対する預言者ナタンの叱責を受けた折のもので、ソプラノ・アルトの2重唱による。松井亜希、ベンノ・シャハトナーが見事な歌唱を見せた。バト・シェバとの件は後に、息子アムノンとタマルとの近親相姦事件、アブサロムの反逆事件を引き起こすこととなった。

 後半、カンタータ、BWV156「わが片足は墓穴に入り」からのシンフォニアで始まった。少人数オーケストラならではの繊細な音色を味わった後、モテット「御霊は弱さを支え」BWV226、「来たれ、イエスよ、来たれ」BWV229、「主に新しき歌を歌え」BWV225が続いた。BWV226、229では合唱のしっとりした味わいを聴き取ることができた。BWV225では、松井亜希、ベンノ・シャハトナー、櫻田亮、ドミニク・ヴェルナーと合唱とのやり取りが素晴らしい。神に新しい歌を奉げようという思いに満ち溢れていた。

 2020年は、4月10日の「マタイ受難曲」から始まる。創立30年記念として、「ヨハネ受難曲」「ロ短調ミサ」などが目白押しとなる。マタイ受難曲の新版も出た。楽しみである。