ヴィーンフィルハーモニー管弦楽団 ニューイヤーコンサート 2020

 ヴィーン・フィルハーモニー管弦楽団恒例のニューイヤーコンサートは、ボストン交響楽団、ライプツィッヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の常任を務めるラトヴィア出身、アンドリス・ネルソンスが指揮台に立った。

 今年は生誕250年のベートーヴェンのコントルダンス、北欧のヨハン・シュトラウスと言われたハンス・クリスティアン・ロンビ「郵便馬車のギャロップ」、スッペ「軽騎兵」序曲が加わった。ヨーゼフ・シュトラウスも没後150年だったため、ヨーゼフの作品が目立った。

 ヨーゼフの作品をじっくり聴くと、抒情性・歌に溢れた作品が目立つ。しかし、42歳で早世したことは惜しまれた。ロンビでは、ネルソンスが郵便馬車のラッパを吹きつつ登場した。ヨハン2世の「もろ人よ抱き合え」には、ベートーヴェンを意識したような面がある。ベートーヴェンのコントルダンスでは、後の交響曲第3番、Op.55のフィナーレの旋律を用いたものがあり、その点では興味深かった。ベートーヴェンもヴィーンの舞曲の歴史に名を残す存在であったことも再確認した。

 ヴィーン楽友協会は1825年設立、ベートーヴェンは最初の名誉会員、シューベルトは理事を務めた。ヴィーン楽友協会大ホールも1870年に完成、こちらも150年の歴史がある。その意味でも大きな意義のあるコンサートだったと言えよう。

 2021年、リッカルド・ムーティが指揮台に立つ。ムーティも80歳、どんな演奏を聴かせるだろうか。