北とぴあ国際音楽祭 ヘンデル「リナルド」

 北とぴあ国際音楽祭のフィナーレを飾るオペラは、ヘンデル「リナルド」であった。十字軍をテーマしたトルクァート・タッソ「解放されたエルサレム」をもとに、ジャコモ・ロッシの台本による。1711年の初演版、全3幕による上演であった。

 寺神戸亮、レ・ボレアードのオーケストラも円熟の境地に入ってきた。ほとんどがバッハ・コレギウム・ジャパン、オーケストラ・リベラ・クラシカのメンバーたちである。

 クリント・ファン・デア・リンデのリナルドをはじめ、フランチェスカ・ロンバルディ・マッズーリのアルミレーナ、布施奈緒子のゴッフレード、中嶋俊春のエウスターツィオが素晴らしい。中でも、アルミーダの湯川亜也子、アルガンテのフルヴィオ・ベツティーニが傑出していた。リナルドとアルミレーナの純愛、アルガンテとアルミーダがリナルド、アルミレーナに心を寄せつつも最後は恋人同士で結ばれ、キリスト教に改宗することとなる。そんな心の動きを見事に表現していた。

 ヨナタン・ド・クースターが全体をしっかり引き締め、澤江衣里、望月万里亜もドラマを盛り上げていた。セミ・ステージ形式とはいえ、バロック・オペラの醍醐味を引き出した上演で、見ごたえ・聴き応え十分である。

 来年はジャン・バプティスト・リュリの傑作「アルミード」である。楽しみである。