ギル・ローズ フォス 交響曲第2番「コラーレス」

 1955年~58年作曲。フォスはロス・アンジェルスでカナダの奇才ピアニスト、グレン・グールド(1932-1982)と運命的な出会いをする。パーティーへ向かう途上、フォスは車内のカーラジオから流れてきた、グールド奏するバッハ「ゴールドベルク変奏曲」に耳を傾け、すっかり虜となった。そのため、パーティーに遅れてしまった。そして、オーケストラのリハーサル中、グールドが目の前に現れる。

 後にグールドと不倫関係になったコーネリア夫人は、この時の光景を次のように語った。

「帽子とスカーフの塊のようなものが現れて、

『グレン・グールドです。世界最高のピアニストを聴きに来ました。』

と挨拶した。」

こう語った夫人がグールドとの不倫関係に陥るとは誰が知るだろうか。

 バッハのコラール第90番「わがなし給いしことを助け給え」、第77,78番「我過てり」、第139番「すべての森は静まりて」、第133番「全て神に感謝せり」を用い、半音階的な響きの中に活かしている。フィナーレには神への感謝を表現している。

 グールドとの運命的な出会いがバッハのコラールによる交響曲を生み出したといえようか。