アンジェラ・ヒューイット バッハ・オデッセイ 第7回


 カナダの女性ピアニスト、アンジェラ・ヒューイット、バッハ・オデッセイ、第7回は平均律クラヴィーア曲集、第2巻、BWV870-BWV893、終演時間が午後10時という長丁場だった。

 平均律クラヴィーア曲集、第2巻は1740年代、ライプツィッヒ、聖トーマス教会カントール時代に完成、バッハのクラヴィーア作品の総決算というべきだろう。全体を見ると、3-4声のフーガが中心で、第1巻のように2声、5声はない。プレリュードの性格が多様になり、性格付けも明確になっている。オルガン曲、トランペットのファンファーレ、カンタービレ風と多種多様になっている。フーガもガヴォット、パスピエ、ジーグといった舞曲、合唱曲など様々である。

 ヒューイットはプレリュード、フーガの性格を捉えつつ、この曲集の多様性、バッハ晩年の自由な境地を見事に表現していた。これだけの長丁場だったら、開演時間を早めた方がよかっただろう。午後6時30分開演なら、午後9時30分終演になっただろう。そういう面での配慮がほしかった。

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コメント: 3
  • #1

    滝川岬一 (火曜日, 02 10月 2018 21:40)

    アンジエラ。ヒュ-イットノバッハは素晴らしいです。昨年ミュ―ザ、川崎のリサイタルは午後1時30分の開演でしたから。時間は全く気にしないで「フアツイオリ」の妙音に全身で傾聴しておりました。紀尾井ホ―ルで終演が10時ですと、私の住んでいる町田に帰れるのは11時過ぎます。

  • #2

    畑山千恵子 (土曜日, 06 10月 2018 23:00)

    そうでしたか。ありがとうございました。

  • #3

    admin (木曜日, 21 4月 2022 05:50)

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