ベートーヴェンと変奏曲

 日本ベートーヴェンクライスは総会の後、野平一郎、土部英三郎、平野昭による鼎談「ベートーヴェンと変奏曲」を行った。ベートーヴェンの創作活動中、変奏曲の存在は重要である。変奏曲とその社会史、そこから見たベートーヴェンの創作活動を再検証できた。

 ベートーヴェンは「ドレスラーの主題による変奏曲」から「ディアベッリの主題による変奏曲」に至るまで、交響曲から室内楽、ピアノ作品に至るまで変奏曲を書き続けた。単独のものから楽章ものにいたるまで、様々である。まず、変奏曲、即興演奏の社会史に始まり、ピアノ・ソナタ第32番、Op.111、第2楽章、ディアベッリの主題による変奏曲に至る。

ことに、Op.34、Op.35の重要性を強調していた。ピアノ・ソナタ第32番、Op.111、第2楽章は変奏曲、ソナタ形式が混合、調和していることに気づかされた。ディアベッリの第28変奏~第32変奏も同様である。自由な境地に立ったベートーヴェンの姿を再認識した。

 ソナタではOp.27-1、Op.110の第3楽章の根底には教会ソナタの構成原理があると考えている。緩-急-緩-急の構造には教会ソナタの要素が隠れているような気がする。いずれ、解明して見たい。