歌舞伎座3月公演 昼の部

 歌舞伎座3月公演、昼の部は「国姓爺合戦」から「獅子ヶ城楼門」「獅子ヶ城内甘輝館」「紅流し」、「男女道成寺」、「芝浜皮財布」の3本であった。

 「国姓爺合戦」は明朝再興に尽力した鄭成功の実話に基づく、近松門左衛門の名作。片岡愛之助、中村芝翫をはじめ、片岡秀太郎、中村扇雀が素晴らしい舞台を作り上げ、ドラマを盛り立てた。「男女道成寺」は先代中村雀右衛門7回忌追善狂言としての上演、中村雀右衛門、尾上松緑が光った。「芝浜皮財布」は中村芝翫が新境地を見せた。落語に基づくドラマを面白おかしく、また哀歓を込めつつ演じた。片岡孝太郎の迫真の演技が、浜で拾った皮財布を「夢」といって、夫に真面目に働くよう諭す場面は素晴らしい。嵐吉三郎、中村梅花、坂東弥十郎が全体をしっかりまとめた。

 終演時間が午後3時30分、バランスのとれた上演だった。