読売日本交響楽団 第570回定期演奏会


 読売日本交響楽団、第570回定期演奏会(12日 東京芸術劇場コンサートホール)は鈴木雅明の弟、鈴木秀美を指揮台に迎え、ハイドン、ベートーヴェンといった古典主義の名作を堪能することができた。

 バロック・チェロの名手、自らオーケストラ・リベラ・クラシカを設立、兄雅明のバッハ・コレギウム・ジャパンでも素晴らしいチェロを聴かせてきた。この2月、兄が東京シティ・フィルハーモニー管弦楽団でベートーヴェン、第4番を演奏、バッハ・コレギウム・ジャパンでもミサ・ソレムニスも取り上げている。今回は弟が「リズムの権化」第7番を取り上げるならば、どんな演奏になるか期待が高まっただろう。

 前半、ハイドン、ホルン協奏曲第1番、トランペット協奏曲はホルン・トランペットで活躍中のフランスの名手、ダヴィッド・ゲリエをソリストに迎えた。ゲリエは文字通り、ホルン・トランペットで見事な演奏を披露した。アンコールではトランペット協奏曲、第2楽章を演奏した。オペラ「真の貞節」序曲、オラトリオ「トビアの帰還」も聴きどころ十分の演奏だった。

 交響曲第7番、Op.92は殆ど間を入れずに一気に演奏、かえってベートーヴェンの音楽の本質を浮かび上がらせた点では成功した。殊に、第4楽章の凄まじい推進力は「リズムの権化」に相応しいといえよう。

 8月には鈴木雅明の子息で素晴らしい才能の持ち主、鈴木優人がコンサートシリーズ「3大交響曲をきく」に登場する。ベートーヴェン、交響曲第5番、Op.67、シューベルト、交響曲第8番、D.759「未完成」、ドヴォルジャーク、交響曲第9番、Op.95「新世界より」でどんな演奏を聴かせるか。楽しみである。