昼のコンサートが増えて来た

 平日の夜が当たり前となっていたコンサートが、昼でも開かれるようになっている。ジャパン・アーツ、浜離宮朝日ホールが昼のコンサートを行うようになると、オーケストラも昼のコンサートを行うようになって来た。

 オーケストラでは兵庫芸術文化センター管弦楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、東京都交響楽団、大阪交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団が続々、昼のコンサートを行うようになっている。その背景には高齢化、働き方の多様化がある。「演奏会は夜」という習慣は通用しなくなったことが大きい。

 最も、子育て世代の女性たちが気兼ねなくコンサートに行けるだろう。夜ならば、子どもの世話などがあってなかなか出られない層だけに、子どもたちが学校、幼稚園などに行っている間に行きたいと思う人々も少なくないだろう。昼公演ならば、帰りを気にすることがない。それが高齢化、働き方の多様化も重なり、需要が増した。

 昼のコンサートの場合、京都市交響楽団のように著名人のトークを交えつつ、クラシック音楽の魅力再発見につなげたり、日本フィルハーモニー交響楽団はサントリーホールとの共催でバレエ、ミュージカル、歌舞伎とのコラボレーションによるコンサートも行っている。

 ただ、オーケストラの場合、高齢化で定期会員が減少している危機感もある。若い世代を呼び込めていない現状をどう解決するかも問われる。子どもをはじめとした若年層向けのコンサートの場合、昼のコンサートが大きいだろう。昼のコンサートを行うならば、子どもを中心とした若年層の開拓も一つの課題になるだろう。クラシック音楽が私たちの生活に根付くようにするならば、「恐れかしこみ拝聴する」という、日本人の先入観をどう克服するかも問われている。