アンヌ・ケフェレック ピアノリサイタル

 フランスの名花、アンヌ・ケフェレックがバッハ、パルティータ第2番、BWV830、ヘンデル、組曲第13番より「サラバンド」、HWV432、組曲第9番より、ヴィルヘルム・ケンプ編曲による「メヌエット」、HWV434、組曲第5番、HWV430、スカルラッティ、ソナタ、K.531、K.87、K.145、K.32「アリア」、K.103、シューベルト、ソナタ第21番、D.960によるプログラムでリサイタルを行った。(25日 王子ホール)

 1685年生まれのバッハ、ヘンデル、スカルラッティでバロック音楽の香りを堪能した。スカルラッティでの敏捷性、豊かな歌心が聴きものだった。ヘンデルの組曲第5番はアリアと変奏が「調子のよい鍛冶屋」として有名である。全曲を通して聞いてみると、改めてバロックの味わい深い銘品であると感じた。

 シューベルトは滋味に溢れ、深みと味わいの境地にある名演だった。第1楽章、第2楽章の深み、第3楽章の軽妙な中にも深い味わい、第4楽章のスケールの大きさ。シューベルトが達した境地を見事に描き出していた。

 アンコールはバッハのコラール。次回はフランス音楽の心髄を聴かせてほしい。