国立劇場開場50周年記念 仮名手本忠臣蔵 第3部

 国立劇場開場50周年記念として10月から3か月つづきで上演した「仮名手本忠臣蔵」第3部は、この締めくくりに相応しい、素晴らしい内容の舞台だった。

 八段目「道行旅路の嫁入」は中村魁春、中村児太郎の息の合った演技が素晴らしかった。父福助の歌右衛門襲名が延びている今、素晴らしい舞台を見せている姿は感動的である。

 九段目「山科閑居の場」では中村梅玉演ずる大星由良之助、松本幸四郎演ずる加古川本蔵の見事な舞台が光る。お石を演じた市川笑也、由良之助の長男、主税を演じた中村錦之助も見事だった。殊に松本幸四郎は3代そろっての襲名後の舞台だけに注目された。

 十段目「天川屋義平内の場」は中村歌六の天川屋義平、市川高麗蔵のお園が見事だった。十一段目「高家表門討入りの場」は中村梅玉の大星由良之助をはじめ、義士たちの動き、最後の「花水橋引上げの場」では市川左団次の口上がドラマを見事に締めくくった。

 高麗屋3代そろっての襲名を果たした松本幸四郎が松本白鷗として、どのような舞台を見せるか。今後の活躍ぶりにも期待したい。