北とぴあ国際音楽祭 モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」 K.527

北とぴあ国際音楽祭のメインとなった寺神戸亮によるオペラ上演、今回はモーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」をセミ・ステージ形式で上演した。(25日 北とぴあ さくらホール)

 舞台右端にピアノを置き、ランプ、長椅子などを配置する舞台作り。タキシード姿の伊達男としてドン・ジョヴァンニが登場、オーケストラと一緒にピアノを弾く真似をしたり、葉巻を吸ったりする。深紅のドレス姿のドンナ・アンナ、りりしいスーツ姿のドン・オッターヴィオ、ドンナ・エルヴィーラが女性チェリスト、シャツ姿のレポレロ、現代の若者たちといったツェルリーナとマゼット、燕尾服姿の威厳たっぷりの騎士長ドン・ペドロ。佐藤美晴の演出は現代的なセンスたっぷりである。

 与那城敬は伊達男たっぷりのドン・ジョヴァンニを見事に演じた。フルヴィオ・ベッティーニのレポレロもこれに劣らない出来だった。臼木あいも父を失った娘の健気さ、敵を討たんとする決意、ルーファス・ミュラーは恋人を支え、共に仇討に臨むドン・オッターヴィオを見事に演じた。ロベルタ・マメリはドン・ジョヴァンニへの未練、復讐のはざまで揺れ動く女性を見事に演じた。ベツァベ・アースのツェルリーナは無邪気さたっぷりに演じていた。パク・ドンイルは直情的、武骨な若者としてマゼットを演じた。畠山茂は威厳たっぷりの歌唱が光った。

 ドン・ジョヴァンニのセレナーデでは寺神戸自らマンドリンを弾き、上演に華を添えた。2017年はグルック「オルフォィス」上演となるが、どんな舞台になるだろうか。