ゾルダン・コチシュ 逝去

 デジェー・ラーンキ、アンドラーシュ・シフと共にハンガリー・ピアノ界の三羽ガラスと言われたゾルダン・コチシュが6日、64歳で亡くなった。この10月、指揮者としてハンガリー・国立フィルハーモニー管弦楽団と共に来日予定だったものの、体調不良で来日が実現しなかった矢先だっただけに残念である。

 かつて、ラーンキとともにモーツァルト、ピアノ・ソナタ全集を出したことすらあり、話題になっていた。シフはピアニストとしてのキャリアを順調に重ねていったのに対し、ラーンキ、コチシュは忘れられた存在になっていた。ここ最近、ラーンキも来日して円熟した演奏を聴かせていた。コチシュはピアニストより、指揮者としての活動が中心となっていた。

 1983年、ブダペスト祝祭管弦楽団を設立したり、児童救済の社会活動にも熱心だったという。ピアニストとして再評価されることなく逝去したことも残念である。