ヘルベルト・ブロムシュテット指揮 バンベルク交響楽団

 今年89歳、ヘルベルト・ブロムシュテットがバンベルク交響楽団と共に来日、ドイツ音楽の素晴らしいプログラムを聴かせてくれた。1927年生まれ、同年代のクルト・マズアが昨年12月、この世を去った今、ブロムシュテットの健在ぶりを示した公演でもあった。(2日、3日 サントリーホール 4日 東京オペラシティ・コンサートホール)

 2日はベートーヴェン、ヴァイオリン協奏曲、Op.61、交響曲第5番、Op.67。諏訪内晶子のヴァイオリンが見事で円熟した音楽を示した。交響曲第5番はブライトコップの慣習版による演奏だったものの、ずっしりした音楽であった。

 3日はシューベルト、交響曲第7番、D.759「未完成」、ベートーヴェン、交響曲第6番、Op.68「田園」。シューベルトは最初の2楽章だけでも十分に通用する内容だということを如実に示した。シューベルトは作曲中、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第27番、Op.90を思い出し、作曲を止めたような気がした。「田園」はベートーヴェンがいかに自然を愛していたかを伝えていた。この両日、アンコールに4日演奏予定だったベートーヴェン、エグモント序曲、Op.84を演奏を取り上げた。

 4日は東京オペラシティ・コンサートホールに変え、モーツァルト、交響曲第34番、K.338、ブルックナー、交響曲第7番のプログラムとなった。これは正解だった。

 モーツァルトはザルツブルクでの祝典を思わせるような、壮麗な演奏で少人数編成を取っていた。ブルックナーは壮大、かつ素晴らしい名演で、ヴァーグナーへの思いも垣間見えた。

 なお、ブロムシュテットは2017年、ライプツィッヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団と共に来日する。90歳でどのような演奏を聴かせるか、ゲヴァントハウス管弦楽団もドイツ音楽の魂を伝えるオーケストラとしてどんな演奏をするか。大いに期待したい。