13代目市川団十郎誕生へ

 2019年新春の歌舞伎界の話題は13代目市川団十郎誕生である。市川海老蔵が5月、ついに13代目市川団十郎を襲名することになり、長男勘玄が市川新之助を襲名、親子そろって歌舞伎界を盛り立てて行くことになった。

 2017年、愛妻麻央夫人を失ったとはいえ歌舞伎に邁進する姿は目覚ましい。海老蔵自身、

「父と妻とに報告したい。」

と語ったほど、父先代団十郎、麻央夫人への思いが伝わってきた。

 ただ、団十郎を襲名するならそれなりの覚悟がいるだろう。2017年の舞台ではいま一歩の面があった。昨年の舞台を見ることができなかったことは残念だったものの、それなりの成長ぶりが感じられただろう。ならば、5月の団菊祭を見る楽しみが増えてくる。

 さて、13代目市川団十郎はどんな団十郎になるだろうか。目が離せないだろう。