菅野雅紀 ピアノリサイタル メンデルスゾーン・シューマン全曲シリーズ 2

 4回にわたるブラームス全曲シリーズ、セミナーに取り組んだ菅野将紀が、昨年からメンデルスゾーン・シューマン全曲シリーズに取り組んでいる。今回はメンデルスゾーンが3つの前奏曲、Op.104-1、シューマンがクライスレリアーナ、Op.16、花の曲、Op.19、他にクラーラ・シューマンが「音楽の夜会」Op.6より第2曲、夜想曲、ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル、夜想曲、シューマン=リスト「献呈」を取り上げた。

 クラーラ・シューマンはローベルトの妻、ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼルはフェリックスの姉で作曲家として再評価が進んでいる。リストはシューマンの歌曲集「ミルテの花」Op.25の第1曲「献呈」をピアノ曲に編曲している。今回はメンデルスゾーン、シューマンゆかりの人物の作品を加え、19世紀ロマン主義音楽の本質を明らかにした。

 「クライスレリアーナ」は惜しい傷があったとはいえ、シューマンの音楽の本質を伝えた演奏であった。「花の曲」の歌心、抒情性が見事だった。3つの前奏曲ではメンデルスゾーンのヴィルトゥオジティをしっかり表出していた。クラーラ、ファニーの作品では内面的で、じっくり語り掛ける音楽であった。

 アンコールはショパン、ワルツ、Op.69-1、ゲーセの作品、シューマン「こどもの情景」Op.15から「トロイメライ」を演奏、締めくくりとした。次回はどのような作品を取り上げるだろうか。